京都の芸術を未来につなぐ 一般社団法人BASEの取組

コロナ禍を機にアーティストの制作活動のみならず、京都の文化を担ってきた民間の小劇場、ミニシアター、ライブハウス、ギャラリーなどの芸術拠点の経済的脆弱性が顕在化し、危機的な状況にあります。そこで当金庫は、このような状況を打破し、京都を「文化や芸術を大切にする人で溢れる街」にするため、地域の6団体とともに、一般社団法人BASE(Bank for Art Support Encounters)を立ち上げました。BASEの取組を通じて、芸術と社会との持続的な共生を目指します。

協働団体
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THEATRE E9 KYOTO劇場/京都市南区
芸術家、舞台芸術者に「創造環境」の場を提供し、文化芸術による東九条地域の活性化を目指す。 -
kumagusukuアートスペース/京都市中京区
アートと人の新しい関係を作るための小規模アート複合施設を運営し、アートを日常的な体験として提供している。 -
DELTA/KYOTOGRAPHIEアートスペース/京都市左京区
DELTAはKYOTOGRAPHIEが京都から発信する、ギャラリー、カフェ、宿泊施設などを併設するプロジェクトスペース。写真祭の時期だけでなく、継続的に活動している。 -
CLUB METROライヴハウス/京都市左京区
1990年オープン。のべ150万人以上を動員した日本で最も長い歴史を誇る京都の老舗クラブ。世界に進出した京都発の多くの有名アーティストを輩出している。 -
出町座映画館/京都市左京区
京都の出町枡形商店街にある独自の編成でコアな映画ファンを惹きつけるカフェ・書店を併設するミニシアター。 -
両足院寺院/京都市東山区
建仁寺の開山・明庵栄西(みんなんようさい)禅師の法脈・黄龍派(おうりょうは)を受け継ぐ龍山徳見(りゅうざんとっけん)禅師を開山とする臨済宗建仁寺派の塔頭寺院。
取組
働き生きる人のための新しい芸術学校「BASE ART CAMP」
BASE ART CAMPとは、いつの間にか忘れていた“自分”と芸術的実践を通して向き合うためのプログラムであり、新しい芸術学校です。「この複雑で混迷を極める現代を生き抜くためにはどうすればよいのか?」そんな私たちの問いにアーティストの芸術的実践は、実に多様で面白い視座を与えてくれます。この学校では、手を動かして“ものをつくる”、そんな単純なことをやめてしまった現代社会だからこそ、もう一度、原点に還って“ものをつくる”というアーティストの芸術的行為から、働く人の人生の糧になる術を学びます。
公式HPはこちら
第1期生の活動の様子
受講生は3ヵ月間にわたり、芸術的実践や思考に順応するための講義やワークショップを受けた後に、演劇、写真、美術、映画、音楽の5つのルートに分かれ、メンバーとともに「作品をつくる」という特別な経験を共有しながら、成果発表に向け取り組みました。
受講生からは、「他の受講生の成果発表を見て、『もっと私もこうしたい!』『まだまだできた!』と嫉妬心を抱くぐらい、とても中身の濃い時間を過ごすことができました」「『何かを表現したい!』という強い欲求を持った人間がこんなに集まるなんてなかなかない機会だと感じましたし、今回のご縁がずっと続くと嬉しいです」といった声があがりました。
